身も心も疲れていて、それなのに眠れない時、手に取るのはやはり子どもの本だ。
たぶん40年ぶりに読んだ岩波少年文庫「銀のスケート」(メアリー・メイプス ドッジ作 石井桃子訳)。ハンスとグレーテル兄妹の家が極貧なのは、父親が10年前の事故で頭に負った傷がもとでおかしくなってしまったからだ。それでも明るく健気なふたりは、町で開かれるスケート大会出場の夢を抱く。少年少女の努力、誠実、勇気、高潔、友情を描いた古き良き児童文学のひとつ。いくらなんでもそれは偶然に過ぎるだろうという展開も、許せてしまうほどに。分厚く結氷したオランダの運河を疾走する銀のスケートの音が聞こえて来そうだ。
[ 2008.08.17 / [ 銀のスケート / 本 ]
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